親父のこと:2015

小豆島 二十四の瞳

 

父親が亡くなって、今年で丸8年になる。

 

自分にとても近い人間の死に接したのは、これが初めてだった。

自分にとても近い人の死がこれほどまでに、いろいろな事を巻き起こすとは想像すらしていなかった。

 

それほど、自分にとっては、いろいろな意味で大きな事だった。

 

その後の人生を変えてしまったと、思っている。

 

久しぶりに親父の事を考えてみたいと思った。

 

 

生前の親父のイメージは、とにかく何もしない人、だった。

 

「新聞を取ってくれ。」

「タバコを取ってくれ。」

 

リビングの自分の定位置に一度座ったら、ほぼ寝るまで動かない。

 

お酒を飲んだら飲んだで。

 

飲むほどに声が大きくなり。

飲むほどに饒舌になり。

飲むほどに気が大きくなり。

 

そのうち。

口がとがってきて。

くしゃみをしだし。。。

 

寝てしまう。。。

 

そんな親父が、あまり好きではなかった。

 

子供の頃。

親父に遊んでもらった記憶がない。

 

小学校の頃。

大阪万博があった。

 

さすがにこれには連れていってもらったが・・・

行列に並ぶ事なく。

レストランに陣取って、酒を飲んでいた。

 

高校を卒業して、東京の大学に行く時。

 

「親子の別れだ」

 

そんな言葉をかけられた。

 

本当に、その通りになるとは思いもしなかったが・・・