中学の頃の苦い記憶。
「人前で固まってしまった自分」
これは、トラウマになっていました。
人前でしゃべる事が、怖くて怖くてしょうがなかったのです。
幸いなことに、中学の英語スピーチコンテスト以来、人前でしゃべる必要性がなかったので、特に問題はなかったのですが。。。
心のどこかに引っかかってたんだと思います。
「弁論部」の先輩方のPRを聞いているうちに、
「これだっ!」
と、思ってしまったのです。
もう、放送部のことはすっ飛んでしまいました。
弁論部に入った新入生は、私を含めて3人。
新入生の最初の仕事は、「弁論大会の開催」です。
毎年、ゴールデンウィーク真っ只中の5月3日。
東海高校では、全校生徒参加の球技大会が開かれます。
でも、弁論部員だけは、この球技大会に出ることができません。
同じ日に、講堂で弁論大会が開催されるからです。
弁論大会当日。
ビックリする出来事が起こります。
なんとっ!
現役の文部大臣を目の前にしたのです。
しかもっ!
その大臣。
弁論部のOB。
つまり、大先輩だったのです!
高校1年生のヒヨッコである私はそれまで、国会議員はおろか、ましてや「大臣」なんてお会いしたこともありません。
直接、お話した訳ではありませんが、SPとおぼしき方々に囲まれている「大臣」を目の前にして、とても緊張したのを覚えています。
この「文部大臣」こそ。
弁論部の大先輩である「海部俊樹」です。
そうですっ!
第76代総理大臣ですっ!
東海高校弁論部主催の弁論大会は、この年の大会から「文部大臣杯」が加わり、後年、さらに「総理大臣杯」が加わり、とても権威ある大会になりました。
この大会は、今年で69回目を迎えました。
弁論大会の運営は、とても勉強になりました。
弁論大会に参加頂く高校生は、日本全国の高校を対象にしています。
まずは、弁論大会に参加して頂けそうな高校に、大会の案内文書を送付します。
そして、大会当日配布するプログラムの製作。
このプログラムに掲載する「広告」の募集。
協賛頂く中日新聞や愛知県、名古屋市等への協賛依頼及び賞状とたての受け取り。
前泊する参加者(弁士)と付き添いの先生の宿の手配。
会場の設営。。。等々。。。
全ての準備を弁論部員だけで行います。
ちなみに、私が1年の時の部員は、
3年生が1人。
2年生が3人。
1年生が3人。
実質、2・3年の6人のみでの運営です。
もちろん、OBや中学の弁論部員にも助けて頂きますが、事前の準備は全て自分たちだけで行いました。
今考えると、よくやったなぁ、と思います。