「石井が1億の金を焦げ付かせたらしい。」
会社の中で、そういう噂が飛びかい始めた頃。。。
ある日、社長と専務が広島に来られました。
社長と専務が広島に来られるのは珍しい事ではないのですが・・・・・
その晩の会食の際、社長に言われた一言で縮み上がりました。
「石井くん。1億回収できてないそうだな。責任取れるのか?」
?
へっ?
責任?
正直言って、この頃、この 1億 の回収はかなり難しい局面を迎えていました。
設備そのものはそれだけの内容だったのですが、お客様がこの事を理解してくれません。
先輩とお客様との間での口約束の内容が多く、書面にも残っていなかったのです。
その場は、なんとかごまかしましたが、もうその日以来、この事が頭から離れません。
設備の方は、なんとか収束に向けて動き始めていたので、今度は、お金の回収です。
回収する為には、お客様に工事の内容を理解頂いて発注書を発行してもらわなければなりません。
その為の書類作りに走り回りました。
で、結局、ほぼ半年かけて徐々にではありますが、このお金を回収しました。
回収の時期が遅くなってしまいましたが、なんとか回収できたので、会社からのお咎めはありませんでした。(大汗・・)
広島には、有名な繁華街「流川」(ながれかわ)があります。
独身の頃は、夜な夜なこの「流川」をさまよってました。
明け方まで飲んで、軽く寝て出勤して丸一日仕事をする、なんて事もやってました。
今思うと、無茶をしていたもんです。
若かったからできた事ですね。
東京にいた時もそうでしたが、大体、19時か20時頃に仕事が終わります。
まずは、事務所の近くの小料理屋さんに出向き、お酒を飲みつつ食事をします。
その後、ほろ酔い加減で流川へ歩いて繰り出します。
毎晩、飲み歩くことができた一つの要因として、会社から歩いて数分で繁華街に行き着くことができる、というのもあったと思います。
どんなに帰りが遅くなっても歩いて帰ってこれますからね。
そうそう。
広島は、「スタンド」と呼ばれるお店が一般的でした。
一般的な呼び名としては、「スナック」に近い形態だと思うのですが。。。
「スタンド」は、お店の中がほぼカウンターだけで、そのカウンターの中に女性がいます。
このカウンターの中の女性が、大体、椅子に座ってるんです。
普通、飲み屋さんでカウンターの中にいらっしゃる方って大体、立たれてますよね。
でも、広島の「スタンド」のカウンターの中にいらっしゃる方は、ほぼ座ってらっしゃいました。
(全ての店がそういう訳ではありませんが)
「スタンド(Stand)じゃないじゃん。」
という声も聞こえてきそうですが・・・
とにかく、私が広島にいる頃はそんな感じでした。
会社の近くの小料理屋で軽くひっかけ、腹を満たし、スタンドへ繰り出して、帰る際はラーメンかお好み焼き。。。
ほぼそんな毎日でした。
太るわけですよネ。
あっ。
本場 広島で飲んだ後に食べる「締め」のお好み焼きは、ほぼ野菜炒めです。
鉄板の上に、お好みの生地を薄く伸ばして、その上にキャベツやもやしを大量にのせます。
そして、じっくりと蒸し焼きにして、肉をのせて、傍らで準備した目玉焼きの上にのせてソースをかけて出来上がり。
これが、意外とアッサリしていて、ラーメンなんかよりはよっぽどツルッといけてしまいます。
たまに、お腹が空いている時は、これに「ソバ」か「うどん」も足します。
広島のお好み焼きは、大阪あたりで食べる樣に「粉物」という感じではなくて、野菜炒めに近い感覚でした。
そして、今度は・・・・・