東京には、知り合いが一人もいませんでした。
大都会東京の小さなアパートに、名古屋から出てきたばかりの18歳の男がひとり。。
凄く心細かった記憶があります。
そして。。。
大学の入学式の日。
当然、一人で大学に向かいました。
アパートから自転車に乗って。。。
武蔵野市吉祥寺にある「成蹊大学」は、とてもきれいなキャンパスで、入学式が行われる体育館に続く道は、満開の桜で溢れかえっていました。
一人っぽちでとても心細かったですが、これから始まるキャンパスライフを思い期待でワクワクしている自分がいました。
そして、もう一つ!
実は、6年ぶりの「共学」なのです。
学校の中に女性が一人もいない生活が6年も続いたせいか、周りにいる女子大生がとてもまぶしく見えました。
しかも!
吉祥寺は、東京の中でもお洒落な街の部類に入ります。
当然、成蹊の女子大生もお洒落な方ばかりです。
当時の私は知らなかったのですが、この頃、女子の間では「ハマトラ」「ニュートラ」が流行っていて、ポロシャツを着て、ミニスカートをはいた女子大生があちらこちらに。。。
それまで、学生服のむっさい男ばかりの中にいた私は思いました。
「東京。すっげぇ!」
入学式は、無事終了し、その後はオリエンテーション。
入学式に向かう途中もそうだったのですが、この日のキャンパスの中は、新入生を勧誘する先輩方がひしめいてました。
テニスサークル、スキーサークル、空手部、柔道部、英語研究会、会計研究会・・・・・
もうとにかく凄い数の各種サークルの先輩方が、新入生を勧誘しまくってます。
その先輩方の誘いを断るのも一苦労でした。。。
この頃は、「テニスサークル」華やかな頃で、テニスウェア姿の先輩が多かったように思います。
私の心の中では、入りたいサークルがありました。
実は、名古屋にいる頃に、このサークルから勧誘のハガキを頂いていたのです。
後で知るのですが、大学に入学する際に身上書のような書類を提出していて、そこには高校時代にどんなことをやっていたかまで書かされるのです。
で、先輩方は、この書類を見てめぼしい新入生をリストアップして直接勧誘しまくっていたのです。
名古屋の自宅にこのサークルから、ハガキが届いたのはそういった理由だったようです。
ただ。。。
それまで全く考えていなかったサークルからも勧誘がありました。
ある日、キャンパスの中で声をかけられて「面白そう」と思ってついていきました。
その先輩についていくと、そのまま車に乗せられて東京郊外の戸田川というところへつれていかれました。
そこにそのサークルの「合宿所」があったのです。
そのサークルは、「漕艇部」。
「漕艇部」に入るか、もともと考えていたサークルに入るか、悩みました。
ただ・・・
漕艇部には、一つだけマイナス要素がありました。
残念ながら、このサークル。
女子がいないのです。(当時)
結構、大きなマイナス要素ですよね。
特に6年間、男子ばかりの学校に通ってきた身としては。。。
ということで、入ったサークルは。。。